離婚を決める前に別居したい方へ|別居中に決めておきたい7つのこと

夫婦関係がうまくいかなくなったとき、

「一度距離を置いて、冷静に考えたい」
「このまま一緒に暮らし続けるのは難しいけれど、今すぐ離婚を決めるのも不安」

そのように考えて、まずは別居を選ぶ方もいらっしゃいます。

離婚するかどうか迷っている場合でも、いったん生活環境を分けることで、自分の気持ちや今後の生活について整理しやすくなることがあります。

一方で、別居は単に「どちらかが家を出れば終わり」というものではありません。

実際に別々に暮らし始めると、生活費や子どものこと、お金の管理など、決めておかなければ困ることがいくつも出てきます。

別居を検討する際には、少なくとも次のような点について夫婦で確認しておくことをおすすめします。

・夫婦のどちらが現在の家を出るのか

・子どもはどちらの親と生活するのか

・別居中の子どもとの交流をどうするのか

・生活費である「婚姻費用」を誰がいくら負担するのか

・預貯金や住宅ローン、その他の支払いをどう管理するのか

・別居する目的や、おおよその期間

・連絡手段や緊急時の対応方法

もちろん、家庭によって必要な取り決めは異なります。

たとえば子どもがいる家庭であれば、学校行事や病院への対応、習い事の費用などについても、あらかじめ整理しておいた方がよい場合があります。

別居をすると、「もう別々に生活しているのだから、自分の生活費は自分で何とかしなければならない」と考える方もいます。

しかし、離婚が成立するまでは法律上は夫婦です。

夫婦には、お互いが同程度の生活を維持できるよう生活費を分担する義務があり、別居中に支払う生活費を一般に婚姻費用といいます。

婚姻費用には、日常の生活費だけではなく、子どもの生活費や教育費なども含まれます。

金額については、夫婦双方の収入や子どもの人数・年齢などによって異なるため、それぞれの状況に応じた確認が必要です。

別居を始めるとき、

「毎月○万円払う」
「子どもとは月に○回会う」
「住宅ローンはこれまでどおり夫が払う」

など、夫婦の話し合いだけで決めることもあると思います。

もちろん、口頭での約束がすべて問題になるわけではありません。

ただ、別々に生活するようになると、時間が経つにつれて認識が変わったり、

「そんな約束はしていない」
「金額については別の認識だった」

という食い違いが生じることもあります。

そのため、ある程度具体的な取り決めをした場合には、別居合意書として書面に残しておくことも一つの方法です。

別居合意書には、婚姻費用、子どもとの交流、住居費、連絡方法など、その夫婦に必要な内容を整理して記載できます。

離婚協議書とは異なり、「離婚することを決めるための書類」ではありませんので、まだ離婚するか決めていない段階でも作成することができます。

別居を考えている方の中には、

「自分が知らないうちに相手が離婚届を提出してしまわないか心配」

という方もいらっしゃいます。

そのような場合には、市区町村役場へ離婚届不受理申出をしておく方法があります。

離婚届不受理申出をしておくと、自分自身が窓口に出向いて本人確認をした場合などを除き、原則として相手方が一方的に提出した協議離婚届が受理されることを防ぐことができます。

特に夫婦関係が不安定になっている場合には、必要に応じて検討しておくとよいでしょう。

別居というと、「離婚するための第一歩」というイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、必ずしもそうとは限りません。

一度離れて暮らすことで、夫婦関係について改めて考える時間になることもありますし、別居を経て離婚を選択する場合もあります。

大切なのは、感情だけで家を出てしまうのではなく、別居後の生活が現実に成り立つのかを考えておくことです。

生活費、子ども、住居、お金、連絡方法。

別居を始める前にこれらを整理し、必要な内容は書面にしておくことで、別居中の余計なトラブルを減らしやすくなります。

離婚をするかどうかまだ決められないときこそ、まずは今後の生活を一つずつ整理してみてください。